生け花と聞くと少し難しいイメージがありませんか?でもコツさえ押さえたら、初心者でも簡単に楽しむことができるんです。
実は、生け花の世界には300以上の流派があり、代表的な流派に三代流派と呼ばれているものがあります。最も古い流派は「池坊」、そこから派生した流派が「小笠原流」、「草月流」になります。
今回は、草月流師範の児玉さんに、初めてでも楽しく生ける3つのコツを教えて頂きました。
0.まずは準備!
花を生ける時に最低限必要なものは、①花器(カキ)、②剣山(ケンザン)、③花材(カザイ)④花鋏(ハナバサミ)の4つです。( *今回の花材はエニシダ、オニソガラム、おばけアンス、かぼちゃ、シンゴニウムを使用)
これで準備はOKです。では実際にどんな風に生けていくのでしょうか?
1.草月流の真・副・控の型を知る
まず、草月流では生ける時の軸を決めていきます。その際に「真(しん)・副(そえ)・控(ひかえ)」という立体的な表現方法に沿っていくそうです。
真:メインの軸、中心軸から左15度倒した角度で生ける
副:中心軸から左前45度に傾けて、真の3/4程度の長さ
控:中心軸から右手前75度に傾け、副の3/4程度の長さ
このように全体の型を決定します。
2.前から見た時にどう見えるかを意識する
真・副・控を決めた後は、自分の感性で生けていきます。この時のポイントは、
①花を傾けた時に、どの面を見せたいか?
②茎の切り口や剣山を見せないように生ける
③空間の構成を意識する
花を生ける時に、花びらを上にするか?下に傾けるかで印象が全然違います。また茎の切り口を見せないように配慮しながら生けることが必要です。
また、前後左右上下の空間を考慮して、生ける量を増やし厚みを持たせる空間と、1本で広い空間を取り、その1本を際立たせるなど、空間の構成がポイントになります。
3.教科書通りではない、自由な発想を
教科書の完成図を見てしまうと、そのイメージにつられてしまうため、教科書を見過ぎる事も禁物。児玉さん曰わく、あまり考えすぎず、自由な発想で生ける事がとても大切とのこと。
そして、最後は児玉先生が手直しをしてくれます。
これで完成!1時間半くらいかかりましたが、初めてでも、楽しく生ける事ができました。普段中々経験できない、気軽な生け花。ぜひ1度覗いてみてください!
<教室の様子>