ラーメン屋を営む父と料理好きな母の元、
幼い頃からどんな料理でも家で食べられる環境で育った久美子さん。
その料理が今、多彩な才能を持つ久美子さんの活動をさらに大きく広げる起爆剤となっています。
大企業を辞め、新たな環境に足を踏み入れた久美子さんが、今後世の中に発信していきたいこととは?
人の役に立つ喜びを味わった学生時代
幼い頃から絵を描くのが大好きで、小学生の時からphotoshopで絵を描いていました。中学生時代には自分のサイトを作成して、HTMLやJavascript、Webデザインを独学で勉強していました。
何でも自分で、いちから作るのが楽しい、と久美子さんは言います。
友人に頼まれてサイトも作りました。ロゴ作成、写真撮影からWeb制作まで全て一人でやりました。できたものを友達が見て喜んでくれるのが嬉しかったです。
社会人生活の中で気が付いた、自分にとって大切なこと
好きなことは趣味でやればいいやと思って、収入が安定していて休みも取れる大手のシンクタンクを選びました。
週末は好きなことに取り組み、料理も本格的に始めました。この頃から、友達を家に招いて一緒に食事をすることが楽しみになったそうです。
「おいしい」と感じるのは必ず誰かと一緒に食事している時で、高度なスキルでも高級な食材でもなく、誰かと一緒に食べることが大事なんだと気付きました。当たり前のことだけど、この「おいしい時間」を大切にしたい、と本気で思うようになりました。
しかし、社会人も3年目になった頃から仕事の忙しさが増し、料理をする時間も誰かと食べる時間も取れなくなっていきます。
一番好きな料理ができないことで日々の活力も湧かなくなっていって。そんな環境を変えるため、約3年間勤めた会社を思い切って退職することに決めました。
久美子さんの人生を変えたターニングポイントでした。
大好きな料理から広がる活動
そんな久美子さんが取り組んでいる活動の一つが、麺打ちから湯切りまで全て体験できるラーメン作りのワークショップです。
父が店をたたむと言い始めたことがきっかけで、味を継ぐためにもラーメン作りをはじめました。やってみると面白くて、家のキッチンでも本格的に作れるので、ワークショップとして色んな人に楽しんでもらいたいと思ったんです。
打ち立てモチモチの麺をすすりながら、自然と会話が盛り上がる楽しそうな光景が目に浮かびます。
久美子さんは活動を通して、みんなでつくって一緒に食べる喜びを伝えていきたいと熱く語ります。
人をつなげて、自分もつながって。ただ消費するだけでなく、誰もが何かを創造していく方が、暮らしがより豊かになると思います。自分もその内の一人であり続けたいです。