幼い時から書道に取り組んできたマシコさん。
現在は、協会が指定する120課題に挑戦しながら技術を磨き続けています。
書道の楽しさを伝え続けるマシコさんに、将来の展望を伺いました。
年上から年下へ、つながる学びの伝統
今でも通っている群馬県にある書道教室では、年上の子が年下の子に書道や礼儀を教えるのがしきたりで、マシコさんも小5の時から年下の子たちに教えてきました。
教え方は相手の年齢に応じて少しずつ変えていると言います。
自分が年上のお兄さん、お姉さんから受け継いだものをそのまま与える、そんな文化が継承されています。
実際教えに行くと、小さい子たちから私が元気をもらっているという感じです。小さい子は「特訓に来たからには日本一を獲ってやる!」というやる気がすごくて。それを目の当たりにすると私もこういう頃あったな、もっと頑張らなきゃって思えてくるんです。
子供達からパワーをもらいながら、書道教室に通い続けます。
気をつけていることは、色々言いすぎて書くことが嫌になってしまわないようにすること。
集中力が途切れないように時々話題のキャラクターの話をしたり、先生と生徒のつなぎ役の役目を果たしています。
意識しているのはバランス
硬筆と毛筆で共通しているのはバランスを意識すること。
毛筆は擦れと墨の濃淡が大事。書写は字形が第一だとマシコさんは語ります。
年に4回習字の大会に出ているというマシコさん。
さらなる高みを目指して練習に励みます。
生活の中に書道が在り続ける
大学を卒業するまでに120の課題を終わらせるのが短期的な目標。
ゆくゆくは近所の子供に書道を教えることができるようになりたいと言います。
文字が上手に書けると楽しいと思うんです。「これあなたが書いたんですか?」と言われて会話の幅も広がりますし。100均で売ってるペンでもいいです。お金をかけるからといって、いいものが書ける訳ではないので。書写は安く、気軽にできて楽しいものだと私は思うので、趣味として始めてもらえばいいと思います。
最近はインターネットやインスタグラムを駆使しながら、上手な人の字を真似をしてみるのも有効だそうです。
いろんな人に書道の魅力を伝えていきたい。マシコさんは堂々とした落ち着いた口調で答えます。
将来のことを考えるとワクワクします。本当に自分を書道教室に通わせてくれた両親には感謝ですね。習わせてもらえる有り難さって、小さい頃は分からないじゃないですか?両親がどう?って勧めてくれたものをこうやって続けられているっていうのは、教室の先生や周りにも恵まれたし、両親にも感謝したいなと、この歳になって思いますね。
大学2年のマシコさんも、もうすぐ20歳。
周囲への感謝を胸に抱きながら、大人への階段をまた一歩上がって行くのでした。