地域の互助関係の中で、お年寄りが元気になる。

お年寄りで独居の方は「TVがお友達」の人が多い。こう話されるのは地域の父親的存在の下平さん。

下平さんは現在、商店街と連携して、地域の高齢者の方々に買い物代行やお墓参りの同行サービスなど提供をされている。

文京区で行われている地域密着型の関わりについて伺ってきました。

前回の記事はこちら

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下平 信路 さん

地域の父親

小中学校の役員経験、引きこもり児童の対応や指導。また高校野球や社会人野球のコーチ、さらにはお年寄りの買い物代行、お墓参り同行など老若男女の方と付き合って仕事をされてこられた方。人を大事にし、筋を通す所から、地域の父親的存在として親しまれている。下平さんのBlog

ー地域に向けたお仕事はどのようなことをしていますか?

高齢者の病院付き添いやお墓参りの同行、お話相手など、あとは商店街の手伝いもしています。

 

ー高齢者と関わっておられるのですね。どうして始められたのですか?

2年程前に、デイサービスの運転手の仕事をしていたことがありまして。その時、利用者のおばあちゃんが呟いたんですよ。

「死ぬ前に1回お墓参り行きたいなぁ。」って。そのお墓は車の運転が必要で、おばあちゃん1人ではいけない所でさ。

それで自分が連れて行ってあげたんです。そしたら凄く喜んで。それから仕事として行うようになりました。

 

ーお墓参りって頻繁に行かないので、あまりサービスがないのですね。

そうなんです。タクシーで行ったら莫大なお金がかかるし。介護保険も厄介なんです。例えば、介護保険で掃除のサービスを利用した場合、2世帯なら可能ですが、同居の方がいたらできませんなど複雑なんです。あとは時間単位で区切られているので、もう少し延長してほしい時になかなか融通が利かないんですよ。例えば、お墓参りもお墓のある場所で変わりますし、病院の付き添いも混みようによって時間が変わるじゃないですか。

 

ー確かに。ちょうどサービスが行き届かないんですね。

でも高齢者には必要なことなんです。ずっと家に引き困っていると、それこそTVが友達。ラジオが友達となってしまうのです。冗談抜きに、生きてる人と話すのが久しぶりっていう人もいるんですよ。

 

ーそれは驚きました。外出して交流することが少なくなることは良くないですよね。家に行ってお世話などもされるんですか?

良く行きますよ。今、独居のお年寄りが多いんです。娘さんは居るけど遠くで暮らしているみたいな。そんなお年寄りが2週間買い物に来ないと心配になるんですよ。そこで顔を出しに行くと、体調崩して寝込んでたって言うんですね。だから食べ物などを買ってきてあげるんですよ。そうすると喜んでくれます。こういうサービスは行政には少ないんですよ。

 

ー確かに。下平さんが伺うことで、元気になる方もいるのではないですか

もちろん。お年寄りの方も顔を合わせて話をすると、喜びます。そして、また商店街に買い物に来るようになるんです。2週間おきだったのが、1週間おきと。そうすると外出も自らしていくんです。そしてまた顔を見せなくなったら様子を見に行くというサイクルですね。

 

ー自然と顔見知りになっていくのですね。今どれくらいの方にサービスの提供をされているんですか?

高齢者自身がこういうサービスを知らないといけないので、今は区や商店街の方と協力しています。例えば買い物代行サービスですと、月に300人以上の方から依頼が入ります。地域の住んでいる方にお願いできて、地域の商品を買う。そこで地域の話をする。それがいいんですよね。

 

ー素敵ですね。まさにこれからの地域に必要な関係ですね!

お手伝い好きなんですよ。大変なこともありますが、地域の役に立てますので仕事をしていて楽しいですよ。エニタイムズさんも地域の方に向けたサービスですので、とても期待しています。

 

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