世間の「働き方改革」の波で、副業をしたり、時短で働く人が増えています。しかし、完全に独立をして起業をしたり、フリーランスとして働く道を選ぶ人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
今年に入ってから、フリーランスとして、今までの自分の特技や経験を活かし名刺作成や、デザインなどのお仕事をされている岡本さんから、今回お話を伺いました。
組織の中で働くことへの限界を感じる
もともと、アパレル関係の会社で働いていた岡本さん。ショップでの販売や、商品企画など多岐に渡って様々な業務をされていました。いわゆる一般的な企業人として勤めていたわけですが、働きながらも「いつか独立したい」という思いが常にあったと言います。
一つの組織にいると、どうしてもその会社の思いや、コンセプトを優先しなくてはならなくて、自分自身の表現に制限が出てくるんです。それを我慢するのが難しいと思いました。
それに加え、当時ファストファッションの流行により、業界自体に不安を覚えることも多かったと言います。
そんな中、販売員として勤めいた際、摂食障害を抱えたお客さんと出会うことがありました。店員として話を聞くうちに、「もっと自分に何かできることがあるのではないか?」と思うようになり、アパレルの会社を退職し、心理カンセラーの勉強を始めたそうです。
最初はほとんど無給で働きながら経験を積み、カウンセラーを束ねる協会に所属をした岡本さん。しかし所属していた協会の上司と考え方の違いから衝突をし、またプライベートでもうまくいかないことが立て続けに起こったことで、岡本さんは重篤な自律神経失調症になってしまいました。
鬱のような状態も続き、心と身体が限界に達したことで、組織で働くことをやめるという大きな決断をしたそうです。また、友人から何度も「あなたは我が強くて個性が強すぎるから、組織に所属することは向いていない」と言われたことも決断の大きな後押しになりました。
「個」で働くために
いざフリーランスになったとしても、すぐに様々な仕事に巡り会えるわけではありません。仕事は向こうからやってこない、自分自身で掴みに行かなければいけない状況になった岡本さんは、友人からの紹介でクラウドソーシングの仕事を始めました。この時一緒に紹介されたのがエニタイムズだった言います。
エニタイムズでチケットを作ってSNSでシェアをしたら、それを見た方から連絡があってお仕事につながったこともあります。
フリーランスとしてやっていくための大きな一歩になったと言います。また、自身でも友人や企業に電話をかけるなどして名刺デザインの営業を行ったりとかなり積極的に活動をして仕事を取っています。
もちろん最初は完全に独立してフリーランスで働くことは不安もありました。
でも私は、すごく裕福にならなくても、自分自身が心から楽しめる仕事をして、自分のための時間に余裕を持てる方がずっと幸せを感じられるんです。
そして、相性の良い方と納得のいく仕事をしたいです。
これからの展望
「忌憚ない意見を言えることが強みでもあります」と話す岡本さんは、名刺やHPの改善の余地がある企業や、個人に対して、その人のビジネスの「顔」となる名刺デザインやHP制作を提案することで自分の強みを発揮していきたいと言います。
そのために、現在はHPの制作、ドメイン取得までアドバイスができるようになるため日々勉強中です。
常に学ぶ姿勢を大切にしながら、自分の得意、好きを追求している岡本さんはこれからの「働く人」のモデルケースにもなると思いました。
最後に、岡本さんに今回のインタビューで一番伝えたいことを伺いました。
今はインターネットを使って、誰でも個人のスキルを売買できる時代。企業の枠のとらわれずに、ゆとりのある自分のための人生を歩めるようになっていると思います。それをいろんな方に知ってもらいたいです。
岡本さんの今後の活躍に注目です!