毎週カラオケに通うほど、歌が大好きな純さん。ある時、カラオケ仲間に歌唱のアドバイスをしたところ格段に歌唱の質が良くなり、それ以来友人に歌のアドバイスをするようになりました。
「上手くなるには、やみくもに技術に走らずまず理論を抑えるべき。」と熱く語る純さんに、歌が上手くなる5つのポイントをお聞きしました。
はじめに
「歌が上手くなる方法」でネット検索すると「こんな準備をするべき」などの技術ばかりが書いてあるのですが、「なぜそれをするべきか」まで言及している記事は意外と少ないものです。
やり方を教えればできるようになる子供とは違い、大人が本気で歌が上手くなりたいと思うのなら、小手先のテクニックではなく歌唱の理論を抑えておく必要があります。
この点を踏まえて、ご自身の今の状態を確かめながら以下の5つのポイントを確認してみてください。
1. 家は土台が大事
家は土台が大事、スポーツでからだが大事なのと同じで、歌も土台=からだが大事です。
例えるならからだは家を支える土台、その上に大黒柱である声が立っているイメージです。
そして大前提として健康であること。無理のない発声ができるよう、日々のからだづくりを心がけましょう。
歌手はアスリート!?
アスリートが筋肉を鍛えるように、歌を歌うときに使う筋肉も歌うことで鍛えられていきます。
使われるのは呼吸筋と言われる部分です。鍛えられるのはのどを動かす(声帯につながる)輪状甲状筋と、呼吸をする際に胸部の拡大・収縮を行う横隔膜です。
筋肉は使わないとどんどん痩せていってしまいますので、定期的に使うことが必要です。
声を出す構造を理解する
まずは横隔膜が動くことを意識して、腹式呼吸をしてみましょう。息をゆっくり、たっぷり吸って腹を膨らませて、細く長く息を吐きます。
この時、腹筋よりも息を細く長く吐くことを意識してください。どのように息がでてくるのかを意識できるようになります。
次に、吸った空気が息となり歌になる過程を考えてみましょう。
おなかを膨らませてから凹ます⇒腹圧が高まる⇒横隔膜が押される⇒肺が縮む⇒息がのどに届く⇒息で声帯がふるえる⇒口の形と舌の動きが重なる
このように歌が私たちの耳に届いているのです。
歌を歌う時の注意事項
- のどの奥を開けること
- 適切な姿勢を保つこと
- 首回りの筋肉や腹筋に力を入れすぎないこと
より詳しく知りたい方は、こちらのサイトが参考になります。
日本ボイストレーナー協会サイト-ボイストレーニングノウハウ-
2. 自分の声を知る
声を出す構造が理解できたら、自分の声の状態を知っておきましょう。まずは歌っている時の自分の声を録音して聞いてみてください。
ここで大事なのは声の低さです。声の低さは声帯の長さで決まっており、成長とともに確定されます。自分の一番低い声がどの高さなのかを知りましょう。
声の低さがわかる簡単な方法をお教えします。朝起きた時と同じような脱力した状態で一旦寝ころび、そのあとゆっくり起き上がって、「あぁ」と声をため息にのせるように言ってみましょう。最初は声にならない息の状態から、張った声ではなく、自然に漏れる音をイメージして出します。
そのまま低い声でしばらく喋ってみてください。それがあなたの出せる一番低い声です。
自分のキーさえ知っておけば、大抵の歌は歌える
高い音は訓練次第で地声で3~5音高くなることがありますが、低い声は訓練ではあまり低くできません。
普通の人が出せる声の範囲は1~1.5オクターブですが、訓練すれば高い音がでるようになり2~2.5オクターブまで出るようになることもあります。
しかし大抵の歌は1~1.5オクターブ以内の音で構成されていますので、自分のキーさえ知っておけばだいたい歌えてしまうのです。
3. 心を込めるな
意外かと思われるかもしれませんが、歌を歌う時に心(感情)を込めてはいけません。
歌に心を込めることについては、八代亜紀が明確に否定しています。またドラマ「てるてる家族」の中では、《夏子》のモデルとされるいしだあゆみ本人が売れない歌手役として登場し、「客はあんたの感情を聞きに来てはいない」と上原多香子演じる《夏子》に言い放っています。
悲しい歌を悲しそうに歌う必要はありません。聞こえてくる歌が結果として悲しそうに聞こえればいいのです。
「心を込めて歌いましょう」というのは歌唱技術を教える時の方便に過ぎません。
ですので曲の背景を理解し歌詞の内容に即した歌い方で、聞いている人の心に届くように歌いましょう。
4. 音痴なの?うろ覚えなの?
音程が合っていない大きな原因は2つあります。
- 音が取れていない
- 歌を知らない
どちらか一方でもできていないと、正確な音程で歌うことはできません。
音が取れていない
適切に声が出せていないと、聞こえた通りに歌えません。
この場合、前述した声の土台づくりをしっかり行うことで解決できます。
歌を知らない
どんな曲(メロディ、リズム、歌詞)なのかを正確に把握できていないため、音程が取れていないタイプです。
曲を何度も聴き、何度も歌い、それを録音して自分の声を聞きましょう。
一人で練習したい方にはmusic.jpのアプリがオススメです。カラオケのように歌に合わせて歌詞が表示されます。
またiOSアプリにはボーカルだけ消して練習したり、自分の音域に合わせてキーを変えることのできる機能も付いています。
5. 自分で自分は治せない
紺谷の白袴、医者の不養生という言葉もあります。結局一人では「何がダメなのか/どこをどう改善したらいいのかわからない」という状態に陥りがちです。
本気で上手くなりたいのであれば、週3~4回は一度に30分から1時間程度の自主トレを、週1回はボイストレーナーをつけて練習することをオススメします。
カラオケで練習する場合、DAMのボイストレーニングメニューは、メロディーやリズム、ビブラートの訓練に最適です。また《DAMとも》に会員登録をすれば自分の歌唱を録音できるようにもなります。
まとめ
ご自身も毎週カラオケに通い、歌唱力を鍛えているという純さん。
取材中も実演を交えながら独自の理論を語っていただきました。
そんな純さんのボイストレーニングを、得意を売り買いできるアプリANYTIMESで受けることができます!
もっと詳しく教えて欲しい、歌が上手くなりたいという方は、是非純さんに頼んでみてはいかがでしょうか?
【音楽関連のサービスチケット】
■ 純さん関連記事