小さなスーパーの経営を経て実家のお茶屋へ…健康の源、お茶の魅力とは

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浅草で3年間働いた後、実家のお茶に戻り仕事を始めますが、当時洋光台と港南台の2店舗は既にパートさんで回っていました。

パートさんにはお店に残って欲しかった由美子さんは、自らの身を外に置くことに決め、近所の婦人病院の受付事務を5年半勤めることになります。

この間にご縁があり結婚。結婚を機に仕事を辞め、朝から晩まで子育てに集中する様になります。

しばらく子育てを続けていましたが3人目の子供が生まれた後、父が閉店した地域のミニスーパーを借りてきたことをきっかけに、

由美子さんは夫と一緒にエフマートというミニスーパーの経営を始めます。

毎日10kgの唐揚げを揚げる

7年前由美子さんは地域の方に弁当を作り始めます。

260円という破格のお弁当を、毎日パートさんと2人で100〜120人分作ったことも。

名物は鶏の唐揚げ。毎朝4時半起きの5時出勤、10kgの鶏肉を3年間揚げ続け、多くの方に愛されました。

120人分というと、2升炊き5回だから一斗缶の量のご飯、あれが1日でなくなっちゃうの(笑)団地の中のスーパーだったので、お巡りさんとか、土方の工事の人とか、タクシーの運転手とかお弁当を買いに来てくれて。今Facebookでアップしたりすると「懐かしい〜私はこれで大きくなりました。」みたいなコメントがあったりします(笑)

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レジ横の寸胴いっぱいに作っていた豚汁が余ると、地域の子供たちにあげていたそうです。

「余ったから食べる?」って聞くと「食べるー!!」って子どもたちが来て。今子ども食堂って流行ってますけど、よく考えたらそうだ!私も子ども食堂やってたじゃんって(笑)その子供たちは今でもお茶飲みに店に来ます。その時に、一番小さい3,4歳くらいだった子がもう中学校三年生になったのよ、なんて言うと「えーもうそんなに大きくなったの!」って言うからお前が言うセリフかー!(笑)ってね。みんなかわいいですよ。

その後、3年前にエフマートを閉店、20年間ぶりにお茶屋さんに戻ることになりました。

健康の秘訣は海苔とお茶

「由美子のカラダは海苔とお茶」。これは地元の中学生が考えた、由美子さんのキャッチフレーズです。

お茶は淹れてあげたり、淹れてもらったりする飲みもの。

お茶の良い所は、その人のことを想いながら淹れられる所ですね。暑いかな?美味しくできたかな?今飲みたいかな?と察するツールなんです。

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お店では日本茶を中心に健康茶や海苔などを取り扱っています。

WHO憲章が制定する健康の定義では、健康とは肉体的、精神的、社会的に満たされている状態のことを言います。

由美子さんはこの3つの健康が、お茶を淹れて飲むことで達成できると語ります。

お茶の十徳の中に、朋友和合(ほうゆうわごう)という言葉があります。お茶一杯淹れるだけで、健康に良くて、ほっと和んで、初めての人ともコミュニケーションができます。私は十徳の中でもこの言葉が好きなんです。

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「朝茶は七里帰ってでも飲め」ということわざがあるほど、お茶は健康に効果があるといいます。

人間の体って酸素を吸って二酸化炭素を吐いているので、朝起きると何もしていないのに体が酸化しているんですね。酸化している体を中和させるために、アルカリ性飲料の代表のお茶と、梅干しを摂るのががいいんです。昔の人は番茶と梅干しでリセットしていたんです。和食に切り替えるだけで日本人なら体は良くなるんですよ。

敷居が高くならないよう現代に合わせた形で、由美子さんは工夫を凝らしながらお茶の魅力を伝えています。

3/3「自分の国に誇りを持って欲しい」由美子さんの願い

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