地域のお茶屋さんが語る、商売人が地域に貢献できること

お茶屋の若女将として洋光台地区を盛り上げる由美子さん。

第1回 3歳でお茶屋になることを決意

第2回 小さなスーパーの経営を経て実家のお茶屋へ

「自分の国に誇りを持って欲しい」という由美子さんの願いとは?

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お茶とのりの㊄いしだ園
3代目若女将

昭和39年生まれ。神奈川県横浜市出身。お茶屋の二人姉妹の長女として生まれ、看板娘として幼い頃からお店を手伝う。清泉女学院中高を卒業後、千葉県柏市の社会教育施設で1年間研修(寮生活)、浅草の草履メーカーに家事見習い3年(住み込み)。4年の奉公を終えて実家近くの婦人病院で受付を5年勤め、結婚・出産を機に退職。20年前に父が始めたミニスーパーの経営を手伝う。設備老朽化により3年前に閉店。現在はお茶とのりの㊄いしだ園の3代目若女将として洋光台地域を盛り上げている。

子育ては心配せずとも大丈夫!

よくお客さんから子育ての相談を受けるという由美子さん。4人の子供がいることを伝えると驚かれるそうです。

祖母から物もない戦争の時代に5人の子を育てたという話を、耳にタコができるくらい聞いていました。あの当時に比べたら今は便利だし、平和だし、衛生状態も良い。水道をひねれば飲める水が出てくる国なんて日本だけだよっていつも言っているんです。そんなに心配しなくても大丈夫!比べる基準が違うんです。

地域の人々が、自己実現できる社会へ

核家族化が進み、子育てはネットやマスコミの情報を頼りに自分の価値観だけになってしまっている現代。

そんな中、由美子さんは地域が家族になればいいと語ります。

家に帰っちゃうと核家族だけど、地域全体で見ると地域が多世代同居の家族なんですよ。家にいて働いたことがないお年寄りの方でも、何十年も家事をしてきたノウハウで地域に貢献できたり。お茶やを色んな人が自己実現できるような場所にしていきたいですね。うちのお店はものを売るだけのところではないんです。

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4月からは『はまかぜ新聞』というタウン誌に連載を始めています。

健康寿命を延ばすこと

医療が発達したことで、人間の寿命は伸びました。

由美子さんは何歳まで介護なしで自立した生活が送れるかを測る、健康寿命を延ばすことを目指したいと言います。

PPK(ピンピンコロリ)の反対、ねんねんころりがまずいんですね。みんながみんな現役で、自立した生活を送れるようにすれば、社会的な負担も減って税金を子育て支援の方に回せるじゃないですか。自己実現できるような社会に、私が貢献できることをしていきたいです。

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「お茶飲んでく?」という由美子さんの一声で、赤ちゃんからおじいちゃん、おばあちゃんまで、老若男女がお茶屋さんに集います。

誰かの役に立っているという思いが幸せな気持ちを生み出すのだと、由美子さんは語ります。

魚屋とか、駄菓子屋とか、昔のお店って子どもの社会教育の場でもあり、井戸端会議のようなどうってことのないお悩みを解決出来る場所でもあったんですよ。今はネット販売、ディスカウントが報道されることで、商売人が自信をなくしちゃっている面もあります。でもまだまだ商売人が地域に貢献できることはたくさんあるんですよね。

自分の国を誇りに思う、大和魂を育てたい

日本の伝統文化、盆踊りにも参加している由美子さんは、大和魂を持った人材を育てたいと言います。

自分の子供も含め、子供たちには自分の国を誇りに思って欲しいですね。ゆとり世代がどうのは関係ない。活躍できてる子はちゃんと活躍できてますよ。渋谷のスクランブル交差点で、なんで人がぶつからないで横断歩道を渡れるのかを撮影している外国人がたくさんいるでしょう?あれは日本人が、察することができる民族だからなんです。私が次世代を育てていくお手伝いをしますから、安心してたくさん産んで(笑)大丈夫大丈夫、なんとかなるから(笑)

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「安心して自分の道を生きていって欲しい。」と笑いながら話す由美子さんはとても頼もしく、太陽のようでした。

その底抜けの明るさで、これからも地域を盛り上げていって欲しいと思います。

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